no plan

無計画な日々

価値観を拡げる為にー「パリのすてきなおじさん」ー

 

はじめに

アラフォーにして気付いた、というか確信したことがある。

僕はかなりの出不精で、人といるよりか、一人でいたほうが好きということである。

おい、今更かよと思うけど、これまで舞台作品を作るという仕事をしていたので、どうしても人に会わなければならないのだが、これが結構ストレスだったのだ。

逆に言うと、舞台作品を作るという口実を利用して、僕はようやく人とコミュニケーションをとることが可能になるのかもしれない。

まあ、僕のことはどうでも良いのだが、そんな引きこもり気質の僕でも人と会うと学ぶことが沢山ある。先日も二日酔いで苦しんだ話しをブログに書いたが、その飲み相手はとても興味深い人生を送っている。

怪しい友人

ざっと、彼のことをプライバシーを守りつつ紹介すると、職業は一応は建築士だ。ただ、面白そうなことには何でも首を突っ込んでくる。30歳手前で一度日本生活をドロップアウトして、タイでダイビングのインストラクターのようなことをやって、それに飽きて帰国して、椅子や机から一軒家までを請け負うフリーの建築士稼業をしている。見た目は、イタリアンマフィアみたいで破天荒な感じだけど、話すとインテリジェンスが見え隠れして、そこらへんが何ともかっこいい。今52歳と言っていたけど、まあ中々そこらへんにはいないタイプのような気がする。

僕にはとても彼のような姿勢で人生に望むことはできないし、完璧に人種が違う。(彼がイタリア人だとしたら、僕はフィンランド人だろうな、まああくまでイメージだけど)僕にとって彼と会う価値は、自分のチンケな価値観を押し広げてくれることにある。

あなたは日常生活の中でどれほどカルチャーショックを受ける機会がありますか?

人生壮年期となってくると、何かしら自分でアクションを起さない限り、大抵同じような人達と、同じような業務を、同じような環境でやることが多くなるんじゃないかと思う。それを安定と言うのかもしれないが、何の病気か、そんな生活に僕などは嫌気がさしてしまうのだ。いや、もちろんわがままだというのは分っているのだが…

僕にとっての建築士のような悪友がいれば、たまにその人と飲みにでも行けば良いが、そうじゃない方には以下の本を紹介したい。

パリのすてきなおじさん

文と絵・金井真紀、案内・広岡裕児

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良くも悪くも日本社会って、平均的な人が多いと言われていますよね、もちろん一人一人をしっかり見れば、「普通」なんてカテゴライズされる人はいないと思うけど、人と違う生き方を社会が推奨しているようには感じられない。

ジブリ映画の「耳をすませば」の主人公のお父さんにも「人と違う生き方を選ぶのは、それなりにしんどいぞ」という台詞があったように。

パリのすてきなおじさん

本の中では、パリで出会ったおじさんを以下のように章立ている。

1おしゃれなおじさん

2アートなおじさん

3おいしいおじさん

4あそぶおじさん

5はたらくおじさん

6いまを生きるおじさん

 

どのおじさんもそりゃすてきなのだけど、2アートなおじさんの章に登場する下町の彫金師フレデリック・モレルさんの言葉をいくつか紹介したい。

「おれは金のためにこの仕事してるわけじゃねえし」

「おれは派手なことがきらいだ」

「おれは細かいところまで丁寧にやりたいの。機械を使えば二時間でできる仕事を、手で百時間かけてやりたいわけさ。その気になりゃいまの三倍は稼げるかもしれないけど、それはおれの仕事じゃないから」

まず彫金師って仕事って何って思いますよね。フレデリックさんの仕事はシズラーといって、古い美術品や収蔵品を修復する仕事なのだそうです。美術大国フランスならではの職業といえるかもしれせんね。そんな職人の手仕事も3Dプリンターとかに脅かされるそうなんですよ。

まとめ

フランスなんて二回しか行ったことないし、まあ何かを語れるほど僕はこの国のことを理解しているわけじゃないのですが、日本人が見習うとしたら、楽しい衰退の仕方かもしれないと思うんですよね。

フランスという国は一度世界の覇権を握った後、国力としてはずっと衰退し続けているらしいのですよ。それでも世界の中で憧れられる独特の位置にいるのは、「パリのすてきなおじさん」に登場するような己の価値観に依って立つ大人がいるからなのでしょうか。まあ、もちろん乱痴気騒ぎばかりのしょうもないおじさんもいるでしょうけど。

楽しみ方を作り出すとか、政治に対して自分の主義を持つとか、生活においても付和雷同せず自分の美学を持つとか、そういう態度は学ぶべきかもしれないですね。日本人もう一度好景気を、とかじゃなくて、置かれた状況に向き合いつつ、時に楽観的に、時に狡猾に時流を乗りこなして行くとでも言いますか、そういう身のこなしが求められるのではないですかね。

著者の金井真紀さんには、是非「トーキョーのすてきなおじさん」にも挑戦して欲しいですね。

それではまた!

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