「経済ってそういうことだったのか会議」②
こんにちは、さて前回から「経済ってそういうことだったのか会議」を読み始めました。
kazuakimaruyama.hatenablog.com
「経済ってそいうことだったのか会議」第一章 お金とは何かー貨幣と信用
この章は、とにかくお金って何?その定義について考えてみようってことなのですが、ずばり、この章を読んで僕が感じたのは、
お金を信頼しすぎるな、
それはおっさんが印刷されたただの紙だ
ということです。それは何故か?
まあ、徐々に見ていきましょう。
本の中で、お金をお金足らしめる3つの要素があると言います。つまり、極論この3つの要素さえ揃えば、あなたの下着もお金と呼んで良いということです。
その3つの要素とは
- 価値尺度
- 交換手段
- 貯蓄手段
それぞれを見てみると、
1.価値尺度
名前の通り、価値を計るのに用いられるということです。私達の身近にあるモノやサービスの価値をお金で計ることができます。1時間あたりの労働価値=時給というわけです。「お金では買えないモノがある、買えるモノは○○カードで」ってコピーがありましたが、これはつまりほぼ全てのモノ、サービスはお金によってその価値を計ることができるよってことです、いやらしい話しですが。
2.交換手段
もともと物々交換から、金や銀に。そして、持ち運びを可能にする為に紙幣や硬貨が生まれました。
3.貯蓄手段
本の中では、これがもっとも重要なものとしてあげられています。これによって私達は価値を保存しておくことができるようになったのです。
・お金は信用で成り立っている、パナマ通貨の正体
さて、皆さんはパナマという国に行かれたことはあるだろうか?このパナマの通貨は何だと思いますか?
実はパナマはアメリカドルを使っているのです。この本は2000年出版ですから、2019年の今パナマの通貨どうなっているのかなと調べてみたところ、今も変わらずアメリカドルを使っているようですね。
何故か?
本来国というのは通貨主権という通貨を自分の権限で操作できる権限があるのですが、パナマの国民達はぶっちゃけパナマ政府よりもアメリカ政府のほうが信頼できる、と考えているのです。
私達も自分の資産を円で持っているということは、日本経済を信用しているということなのです。つまり、お金=信用ということに、一応なっています。
・ところがどっこい、金融の世界の変なとこ
竹中さんは金融のこんな矛盾点をあげています。
当座預金は、小切手や手形を払い戻しする口座のことで利子がつきません。
普通預金は、通常の出し入れやクレジットカードの決済に用いられる口座のことで利子がつきます。小切手にサインすると、当座預金から引き落とされ、クレジットカードにサインすると、普通預金から引き落とされます。
これカードも小切手も同じことなのに何故当座預金に利子がつかないのか?
竹中さんも何故そうなっているのか分らないらしく、金融というのは我々が勝手に思い込んで動いているところがもの凄く大きいと仰っています。
ここで僕はあれ?と思いました。
この章のメインテーマは、お金=信用で成り立っているでした。しかし、そのお金が流通し始めると経済学者でも説明できない思い込みで動いている、つまり雰囲気みたいなものの影響が大きい非常にフワフワしたまるで人のような性質を持っているのです。
誠実と評判の人が浮気がばれて評判が失墜するみたいな、上下動のあるものなのですね。
あなたの手元に3000万円あるとして、10年前なら都内近郊であれば家を持てたかもしれませんが、今では恐らく少したりないでしょう。3000枚の福沢諭吉の価値がこの10年で動いたからなのです。
仮想通貨ってありますが、そもそもお金って概念自体が我々が仮想的に作り出したバーチャルな存在で、お金って言ってみれば、おっさんが印刷されたただの紙です。そして、その価値は政治家の評価のように上がったり下がったりします。なので、用心深く動向を観察して、あまりお金に踊らされないようにしないといけませんね。というのが、第1章お金とは何かー貨幣と信用を読んでの僕の感想です。次回は、第2章経済のあやしい主役ー株の話をお届けします。ではまた!