じぶんの学びの見つけ方
マスターキートンという不朽の名作がある。
持ち運びたくなるような名言が沢山あるのだが、今日はこの言葉を紹介したい。
「学問はどこでもできる、便所の中でもな」
主人公の平賀キートン太一の父、平賀太平の言葉だ。因みにマスターキートンをご存知ない方の為に補足すると、主人公平賀キートン太一は、考古学者だが、それだけでは食べていけず、保険の調査員をしている。
父太平は生物学者だが根っからの助平で、女遊びがやめられない爺さんだ。
なんとも人間的な親子だ。
どこぞの誰かさんの本で読んだのか、聞いたのか忘れたけど、これからの時代、いくつかのジャンルをクロスオーバーする能力が必要なんだとか。
一つのことを深く学ぶべきか、沢山のことを広く学ぶべきかは議論の分かれるところだけど、やっぱり知らないことを知るのは楽しい。これまたキートンの名言を借りれば、
「人間には知る喜びがある」
からだろう。
大学生はもちろん勉強すべきだけど、大人はもっと勉強すべきだ、ということに最近になってようやく気付いた。
僕の知人で、舞台のプロデューサー稼業から通訳、コーディネート、海外作品の字幕作成、はては動画作成とバンバン自分の仕事領域を広げている方がいるが、やっぱり自分で勉強して、能力を拡げる作業を怠っていないから、そういうことができるのだろう。
大人になると、多くの人が勉強をしなくなる。だからこそ、勉強すれば他の人と差をつけられる、というと貴方は大人になってまで受験生みたいなことしたくないと思われるかもしれない。僕もそう思います。でも、キートンも言っていたみたいに人には知る喜びがある、はずです。
なんてことを考えながらビレッジヴァンガードをうろついていたら、こんな本があったのですよ。
「じぶんの学びの見つけ方」
帯には、「働くあなたに、"じぶんの学び"が必要な理由」とあります。
- ジャンル: 本・雑誌・コミック > 人文・地歴・哲学・社会 > 雑学・出版・ジャーナリズム > その他
- ショップ: 楽天ブックス
- 価格: 1,944円
どんな本かというと、かなり個性的な分野の学び人達のインタビュー集です。
偉そうな大学の先生の説教集じゃないですから、安心して下さい。
どんな面々が登場するかというと、僕の好きな柴田元幸先生、片桐仁さん、林ナツミさん、田根剛さん、一条真也さんなどなど。
実は僕、実家が寺でして、跡継ぎではないのですが、そんな事情もあって、人の死には普通の人よりは距離が近い場所で育ってきました。
本に登場する一条真也さんは、冠婚葬祭大手のサンレーグループの代表取締役の方なのですが、ホテルや結婚式場を経営していたお父様が、ある日
「結婚式を行うブライダル事業だけではなく、葬儀もやらなくてはいけない、葬儀をしなければ、本当の意味で人を幸せにすることなんてできない」と仰って葬儀の事業も始めたのだそうです。
それだけでも凄い方だなぁと思うのですが、お父様の意思を受け継いだ一条真也さんは、葬儀を現代的に読み替え、イノベーションを生むために、さまざまなな提案を行っているそうです。
寺の息子ながら、僕は一族の墓に入るって、なんか窮屈な感じがするんですよね。いや、もちろん両親、ご先祖様に感謝しているのですが、死んでまで「家」にこだわる必要はないんじゃないかと思うんです。死んだら、もっと大きなもの、宇宙とか海とか山とか、なんかもっと大きなものと一体になる感じで埋葬されたいなあ、なんて僕は思ってます。あくまで僕個人の考え方ですよ。
話が脱線しちゃいましたが、かなり個性的な内容でしょ?他にも山伏からの学び、排水からの学び、南米の民衆知からの学び、強烈な嫉妬からの学びと、どれも面白そうだと思いませんか?
夏休みで時間があれば大学生も大人も是非読んでみてください。
それではまた!