no plan

無計画な日々

巨大組織

昨日、絵に描いたような、電話たらい回し事件に遭遇して、久しぶりに呼吸が荒くなるのを感じるくらい、我が身に怒りを感じた。

僕は見た目が穏やかそうなので、(アルパカとか山羊に似ていると言われる)おっとりした性格と思われがちだが、子供の頃は気が強く、恐らく両親はそんな僕が扱いづらく手を焼いたことだろう。

そんな僕も怒っても何の得にもならないと学んで、怒りが込み上げそうな時はゆっくりと呼吸して、感情と頭の中の考える箇所を離すように努力している。あくまで努力しているだけで、仏陀の域にはほど遠いのだが…。

そんな仏陀へ向けて修行中の弥勒の僕が、世俗に向けて真っ逆さまに急降下した出来事を皆様に紹介したい。

僕は誰もが一度は足を踏み入れたことがあるであろう、ある巨大組織で非常勤として働いている。

そこで、あるお客さんの対応をした。お客さんは、ある作業が自分で出来ず、その作業を窓口に持っていけばできるとお客様対応のコールセンターで聞き、僕のいる窓口にやってきた。以前にも同じような案件があり、確かその作業は出来なかったはずと思ったのだが、社員用のヘルプデスクに問い合わせてみた。ヘルプデスクの電話の相手は恐らく同世代か、少し上くらいの男性、地味だが誠実な対応で、やはりその作業を窓口で対応するのは不可能とのことを伝えてきた。電話の終わりに「お役に立てずすみません」と一言添えてくれたので、こちらも「お手数おかけしました、ありがとうございました。」と返した。やっぱり無理だよな、その作業はと思いつつ、問題はそこからだ。

お客さんは、お客さん専用のコールセンターに電話したところ、その作業が可能だと聞いたそうなので、そのコールセンターにも確認をするべきかと思い、僕はそこへ連絡した。お客さんには、お待たせしていることを詫びると、こちらこそお手数おかけします、と。

音声案内ガイダンスに苛立ちながら、担当者につながり、僕はどこそこの社員であることを告げ、お客さんの問い合わせ内容を再度確認しようとした。すると信じられない返答が返ってきた。

「こちらはお客様専用の窓口なので、社員の方の対応はできません」

 

は?

 

僕は再度、事情を説明した。しかし、対応は変わらず別の電話番号を伝えられた…はいはい、お得意のたらい回しかよと思い、精一杯冷たく失礼しますと電話をガチャ切りした。

で、伝えられた番号にかけ直すと、またも耳を疑う言葉が返ってきた。

「こちらでは現在審議中の案件についてのみ調査しているので、審議中でない案件についてはお答えできません」

 

は?

 

お前はどこのスパイだよ、なおこの電話は3秒後に自動的に爆破でもすんのかよ…

審議中って何?と。黒澤映画「生きる」冒頭ばりのたらい回しである。

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僕は心底腹がたって、もういいです!と強い口調で切り返し、再び電話をガチャ切りした。

お客さんに、待たせたことを再度詫び、すみません、方々に問い合わせましたが、やはり無理なようですと伝えると、お客さんは僕の対応に納得してくれて、たらい回しご苦労様でした、と僕の労をねぎらいお帰りになった。

僕の知ってる世界なんて、本当に狭いから、この部分的な視点で全体を語るのは無理があるとは思うのだけど、こういう感じのことがこの国には蔓延してるんじゃないかと、不安になるには充分な腹がたつ、虚しい出来事だった。

 

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