贈る言葉を何にするか?
卒業式シーズンである。
僕は学校には、そこまで愛着を持つことはできなかったけれど、卒業式に向かう親子を見ると、妙に感傷的になってしまう。心の中でおめでとさん、がんばって、と勝手に呟いてしまう。
人力舎という芸能プロダクションが運営するスクールJCAという芸人さんの養成機関で、ここ数年パントマイムの講師をさせて貰っています。今日は今期の生徒たちには、最後の授業です。そう多く関わったわけではない顔たちだが、それでも勝手に感傷的になってしまう。
パントマイムのクラスと言っても、僕が教えるのは、壁とか綱みたいな小手先のテクニックではなくて、各人のネタの中にいかに有用に身体の表現を用いるかと、ネタをどう発想し構成するかをテーマに授業をしている、つもりだ。
このクラスの時間がとても楽しい。僕の授業内容が、どこまで生徒たちに直接的に役立つのか分からないが、アイデアを試し、その結果笑いが生まれる時間というのは、尊いものだと思う。
生徒の中には、明日にもテレビの中で活躍しそうな雰囲気の生徒もいれば、自分の居場所を見つけられず、とりあえずここにいるという風情の生徒もいる。
テレビでレギュラー番組を持つこと、M1で優勝すること、何が芸人としてのゴールなのか分からないが、笑いが音楽のように直接的に人を救う手段となる、ということをなんとか伝えれたらなと思う。まあ、これ読んでくれたら話は早いのだけど。
さて、行ってきますかね。