no plan

無計画な日々

「経済ってそういうことだったのか会議④」

こんにちは。僕のような経済初心者にもわかりやすく読むことのできる「経済ってそういうことだったのか会議」2000年出版の本なので今と状況が違う箇所もありますが、まさにそういうことだったのか!と合点が行きます。

前回、前々回と第1章、第2章を僕が面白いなぁと思った箇所をまとめてみました。

 

kazuakimaruyama.hatenablog.com

 

 

kazuakimaruyama.hatenablog.com

 さて今回は「第3章払うのか、取られるかー税金の話」をまとめたいと思います。

今2019年の8月1日ですが、10月から消費税が10%への増税が濃厚ですね…

いや所得が上がらないのに消費税上がるって本当きついですね…

この消費税10%が日本の息の根を完全に止めるだろうって説もありますね。ほんと今の若者世代、これから生まれてくる子たちの未来ってどうなってしまうんでしょうか・・・

toyokeizai.net

この記事にもある通りほんと日本の未来は控えめに考えてもやばい気がする…社会保障で生活する高齢者の爆増、労働人口の減少、働き手の負担爆増、根本としてやばいのがイノベーションが起こりづらい社会慣習にあると思います。結局社会の慣習に従う従順な羊みたいな人材が結局シニア層から重宝されてしまって、未来の問題を先送りして飼い殺しされるみたいになってしまうわけです。

さて話がそれてしまいましたが今回は税の話です。

「税のあり方は人を幸せにも不幸せにもする」

これが今回のテーマです。税と人間の幸福って遠い関係みたいに思えますが、ところがどっこい、この章を読むとそれが直結していると言ってもいいと思います。

1.税の始まり

そもそも税の始まりはどんなことだったのか?

ざっくり説明すると力の強い王様がいて、その王様に統治されている民は王様から「お前ら少しずつワシに貢げ!さもないとどうなるかわかってんだろうなぁ」と武力で脅されて、いやいや税金を払ってたんでしょう。ところがそんな横暴な王様はやっぱりいずれ権力の座からおろされちゃうわけです。次第に有産階級が生まれてきて、とにかく貢げと言うのではなくて、収める側にも納得できるような理由がないとダメだろうというところから民主主義的な税のあり方と言うものが生まれました。民主主義は税から生まれたと言ってもいいのです。本の序にはoikonomikos→economicsとあり、oikonomikosとはギリシャ語で共同体と言う意味で、それがeconomicsの語源となっています。

2.国とヤ○ザは一緒の存在

はい、これ僕が言ったわけじゃないですよ…本の中で、竹中さんがそう発言されてるんです。

「おい、お前んとこの店に何かあったら守ってやるからみかじめ料払えや」と言うのと、「あなたの住む地域を防衛しますから、ミサイルを買うために税金ください」は同じことですよね。要は民を信じ込ま混ませる理屈、定義が用意されているかどうかです。特別区民税とか意味わからないです、もう生きてる税ですよね…やれやれ。

3.良い税金の条件とは

竹中さんは3つ挙げています。それは「簡素、中立、公平」です。

簡素はまぁそのままわかりやすくあれと、中立と公平に調整するというのが難しいらしいのです。まず水平的公平と言う考え方がありまして、これは皆から一律に同じ税を負担してもらおうと言う考え方です。

しかし、これはぶっちゃけ稼ぐ能力は人それぞれなので、お金持ちからも、そうでない人からも一律同じにすると、金持ちからもっと取れ!と言う声がやはり出ますよね。

垂直的公平と言う考え方もありまして、いろいろ対策を講じているわけなんですが、応能負担と応益負担と言う問題が出てきます。応能負担は能力に応じて負担する、つまり稼ぐ能力、所得に税をかけると言う考え方です。一方、応益負担は利益に応じて負担する。つまり何かモノやサービスを利用した時に税をかける。つまり消費税という考え方がです。消費税に重きを置くのは、どうしても所得の全てを把握するのは難しいからなのです。また所得税を大きくするとがんばって稼いでも税金で持っていかれてしまう。頑張って稼がなくてもお金持ちの所得税から成り立つ社会保障によって生活が成り立つという双方のやるやる気をなくしてしまうスパイラルが生まれるのでここも問題があるようです。

補足としてここら辺の事情って2000年の頃より少し状況が変わっている気がしますね。世界的に貧富の格差が広がっていることと、テクノロジーの進化が顕著なので所得の少ない層にはベーシックインカムを導入しようと言う流れがあったりするのですが、もう公平に税を徴収しようと言うのは難しいのかもしれませんね。

4.税のあり方は人を幸せにも幸せにもする

さて、ここで初めに出てきたこの言葉、「税のあり方は人を幸せにも不幸にもする」と言う事例の一つを出したいと思います。

かつてルーマニアチャウシェスク大統領が「国力とはすなわち人口なり」と言って税金を取る代わりに、たくさん子供を産んだ人には奨励金を出したのです。なので国民たちはどんどん子供を産むようになったのです。しかし、ある日共産党政権がなくなってしまって、その子供たちを育てていけなくなり親たちは子供たちをどんどん捨てたわけです。それが世界的に有名な”チェウシェスクの子供たち”と言う問題となりました。竹中さん曰く、「子供何人産むとかって人間の一番根源的な問題に国家が介入してはいけないんです」とおっしゃっております。

これは極端な例かもしれませんが、どこに税をかけ、何を減税するかといった政府の方針によって社会の動き、人々の動向はある程度コントロールできてしまうと言っても過言ではないのです。

それでも選挙に行くのは面倒くさいと言えますか?

 

と今回は大分話しが膨らんでしまいました。

次回は「第4章なにがアメリカをそうさせるーアメリカ経済」をまとめたいと思います。

 

経済ってそういうことだったのか会議 (日経ビジネス人文庫)
 

 

それではまた!

 

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